日本人作家の小説: 2008年1月アーカイブ
鯨の王
藤崎 慎吾
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小笠原諸島の深海で巨大鯨の骨が発見された途端、盗まれる。未知の鯨の可能性を指摘していたアル中の鯨類学者に、米バイオ企業から調査の依頼がくる。同じ頃マリアナ海域で米海軍攻撃型原潜(SSN)が襲われ、乗組員半数が変死を遂げた。調査に乗りだす米海軍、そして米バイオ企業に中東のテロ組織の思惑まで絡み合い、やがて……。
海洋モノは俺にとっても珍しいな。この作家さんハジメテ読むのだろうと購入時は思ったが、読み進めるうちに過去「ハイドゥナン」って作品を読んでいたことを思い出す。
この本を読んでいるときにリアルタイムで日本の調査捕鯨船に環境保護団体の抗議活動がニュースになる。関西出身の両親の元で育った俺は子供の頃比較的頻繁に鯨肉が食卓に上った。特にこの時期は鯨肉と水菜の「ハリハリ鍋」などよく食べたな。もし本当に個体数が激減し絶滅の危機にあるのなら、当然日本の食文化より保護が優先されるべきではあるが、捕鯨をしていない国が大多数を占める国際捕鯨委員会に決められたくはないし、あの団体が正義の団体ともチット思えないなぁ~
作品は概ね満足。人物の設定をもう少し細やかにしてくれるとより面白くなったのではないかな。
08年1月22日終読
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ベルリン飛行指令 (新潮文庫) 佐々木 譲 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
1940年、欧州戦線で英国スピットファイアに苦汁をなめていたドイツ空軍は極秘情報を入手した。日本で画期的な戦闘機が開発されたというのだ。驚異的な航続距離を誇る新戦闘機、その名は”タイプ・ゼロ”。三国同盟を楯に取り日本に機体移送を求めるドイツ。日本海軍の札付きパイロット安藤、乾の二人に極秘指令が下った。張り巡らされた包囲網の下、零戦は遥かベルリンの灯を目指す!
またまた続けて佐々木譲さんの作品であ~る!しかもほぼ一晩でイッキ読み!そして読み始めて順番を間違えていた事に気づく!!前回紹介した「エトロフ発緊急電」はこの作品の続編に当たるものでした~。まっ読む順番を間違えたからといって面白さは半減してないな。
この作品は事実を基にした冒険小説だと思ってよいのかな。俺の中ではもうすっかり零戦はベルリンに行った事になってしまった。そのほうがなんかロマンがあってイイじゃない?
しかもこの極秘指令を受けたパイロット安藤大尉と乾一空曹がカッコイイ。戦闘機乗りとはこうあって欲しいと思う理想の男達なのである。例えば、イヤイヤ俺がごちゃごちゃ言っちゃイカンナ兎に角読んでみてくれ~新刊で買っても780円!この値段で最悪な時代の最良な男達に逢えるのである、安いもんさ。
08年1月6日終読
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エトロフ発緊急電 (新潮文庫) 佐々木 譲 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。この攻撃の情報をルーズベルトは事前に入手していたか!?海軍機動部隊が極秘裏に集結する択捉島に潜入したアメリカ合衆国の日系人スパイ、ケニー・サイトウ。義勇兵として戦ったスペイン戦争で革命に幻滅し、殺し屋となっていた彼が、激烈な諜報活動が繰り広げられる北海の小島に見たものは何だったのか。山本賞受賞の冒険巨編。
08年最初の本です。昨年からはまっている佐々木譲さんの初期の作品。俺は彼の警察モノから入ったので戦時モノってのが以外でしたが・・・。
俺はこの作家さんの事知るのが遅すぎたな。こんな面白い小説を書く作家をつい最近まで知らないでいたなんて。俺のアンテナも存外役に立たないなぁ。
しかし世間的にももっと注目されてよい作家さんです。ただまぁ最近の日本の小説界に俺が感じるのはどちらかといえば子供向けの軽いものが売れてる気(それはそれで悪いとは思わないが)がするので、読み応えのあるズシット重い作品は難しいのかもしれないな。とっ言いつつ俺もこの作品は初版の頃知らなかったワケであまりえらそうな事は言えないんだけどね。実力に見合った版を重ねやっとめぐり合えた作品、戦争モノとは言え切り口が単なるドンパチモノとは違うので女性にも是非読んでもらいたいなぁ~
08年1月3日終読


